アオ

人生うまくいってるのかいってないのかよくわからない20代女子の独り言

国を失った友達

今日のグループワークで、トピックを一つ選ぶのに、失業対策vs子供の栄養失調で意見が割れた。

 

パキスタン出身の子は、家族というものがいかに労働者(父親)に依存していて、その父親が職を失うことの家族、地域への影響を重く見て失業対策派。

 

一方で、イエメン出身の子は、子供重視にこだわりたい。

理由は、子供を大事にできなくては、その国の未来はないから。

 

戦争によって、電気などの基本のインフラ、お金、人権などいろんなものが奪われた。お給料は、1年で以前の半月分しかもらえなくなった。それでも、仕事を辞めると、政府のやり方に文句があるってことか!なぜ政府のために労働しない!と逮捕されてしまうらしい。

 

それでもその子が子供を重視するのは、今のイエメンの子供を見ていると50年後の将来が描けないから。今の子は教育も何も気にせず、遊びですら「戦争ごっこ」で銃を打ち合っている。

 

戦争が始まってすぐに、その子は働いていたサウジアラビアに家族を呼ぶために、一度イエメンに戻った。国境まで行くと、大勢の人たちが並んでいた。コップ一杯の水と、砂しかなかった。子供だけは守らなきゃいけない、子供のためにはどれだけお金を払っても構わないって。

 

 

3つの対立する政府は、それぞれがお互いの利益しか考えていない。

国民が賢くなると、自分達の政策のことなどを理解し始めて、利益が減るので現状を変えたくない。

 

20年前の写真を見て、その子は時々涙すると言った。もうこの国は終わりだと。

 

タイのデモを見てると、自分達の国の終わりの始まりを思い出すと。

自分達も、初めは同じように、「この政府はいやだ!いらない!」とデモをしていた。その結果、政府ではなくて国を失った。

 

暴力に頼らずに、静かに耐えて、力をつけて、内側からその国を変えればよかったのに。

自分達はやり方を間違えた。

 

そして、タイは同じ道を歩もうとしていると。

 

 

私はタイに住んで、タイの人たちの不満もなんとなく肌で感じて、そりゃ確かにデモしたくなるよね!頑張れ!くらいに思っていたけど。彼の経験からは、彼らは間違っているように見えるって。