アオ

人生うまくいってるのかいってないのかよくわからない20代女子の独り言

芸能人の自殺

誰も読んでいないけれど、誰かに読んでほしくてきっとこの文章を書きはじめている。

 

最近の相次ぐ芸能人の自殺に触れるのは、あまりにもありきたりなことはわかっているけれども、自分が予想以上に暗い気持ちになっていることに気がついた。希死念慮なんてないはずなのに。自分と同じくらい死から遠いと思っていた人が、どういうわけか気付いたら向こう側にワープしているという事実が、曇った意識の奥底で、そんなに難しいことじゃないかもしれないという想像を刺激する。

 

 

テレビで繰り返し流される、存命中だったときの映像。それはついこの間何気なくつけたテレビでやっていた映画のワンシーン。いつテレビで再放送されてもいい作品が、再放送ではなくて故人を偲ぶ映像として使われていることの違和感だろうなのか、この胸を締め付けているものは。

 

映像の中の真っ直ぐな光を宿す大きな瞳、薄く艶めいてその顔を彩る唇。彼女が脱ぎ捨てた美しさを見るにつけ、「死は全てから開放してくれる」という人の言葉にうなづいてしまう。死んでも美しいなんて嘘だ。体は、心臓が動いてないと、血が細い細い血管を流れていないと、青く、硬く、やがて腐っていくのに。

 

繰り返し故人を偲ぶ映像が流れてただただ感傷的な気分にさせるテレビを消して、自死遺族を想像する。彼らにも映像を消してくれるリモコンがあればいいのに。

自殺未遂で捕まえられて無理やり沈静をかけて寝かせた患者を思い出す。何故自殺はダメなの、と聞く彼らは、答えを求めているのだろうか、我々を嘲笑っているのだろうか。

 

 

 
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